新入社員研修、階層別研修、部門別研修など、年間かなりの時間とコストをかけている社内研修。
しかし、その成果は、今ひとつあがっていないというのが現実ではないでしょうか?
その理由として、研修が「知識や情報」を教えるものに終始しており、「何を?」「なぜ?」「どう?」すればよいかという、仕事そのものに対する、DO-WHY-HOW(実践方法)を教えていないためであることが考えられます。また、その前に、現状において、仕事自体が〝見える化〟〝モジュール化〟できていない企業が少なくありません。
DO-WHY-HOW 「何を?」「なぜ?」「どうする?」を教えること
企業では、若手から熟年まで、多様な人材が働いていますが、一方で、教育・研修制度については、根本的な見直しが行われていません。実は、従来型の「知識や情報」を教えるスタイルの教育では、人によって理解力・吸収力に差があるため、結果として出せる成果が異なります。「できる人、できない人の差がある」のは、これが理由のひとつです。
さらに、研修後のフォロー教育を現場のOJTに頼ると、今度は、教える側の先輩・上司の指導の個人差がそのまま影響し、「あの先輩からはこう教わったが、この先輩からは聞いていない」というように、ここでも成果に大きな差が生じます。
定着率が以前より低下しており、研修した人材が辞めてしまえば、投入した時間や費用はゼロになってしまうという別の課題もあります。
知識や情報のみの内容になっている研修制度自体の見直しが必要
AI(人工知能)は、近い将来、私たちの仕事を大きく変えていくことは間違いありません。私たちが、ビッグデータやディープラーニングで得た結果をもとに、顧客対応や営業活動を行っていくようになると、心配なのは「人間が考える力を失ってしまうのではないか」ということ。
「何を?」「なぜ?」「どう?」という要素は、まさに、AIが仕事ができる人間のサンプルデータからノウハウを抽出している動きにも似ています。
AI時代に、人間が「気づき、考え、判断する力」が重要になってくるのです。