はじめに
当協会の運営母体となる、株式会社ベーシック代表取締役の田原祐子(当協会代表理事と兼務)は、2000年頃当時、全国展開する電力会社の新規事業開発を手掛けた関係で、その後年間300日ペースでの出張が約10年続いていました。
そのため、オフィスから離れた状態で出張先からマネジメントをする必要があり、当時からFAXでのやり取りを通じたアナログレベルのテレワークの実践法を独自に開発して社内で実施していました。
また、遠隔で、効果的なマネジメント=業務の進捗管理や、意思疎通=コミュニケーションをとるために、業務の可視化・モジュール化(テレワークできる業務か否かの業務の分解)というメソドロジーを開発しました(のちのフレーム&ワークモジュール®️)
2004年頃からは、グループウェアやメールでのマネジメントが可能になると同時に、社内の女性スタッフが、結婚・出産・ご主人の転勤(海外転勤)等の理由から、スタッフ自身もオフィスを離れた遠方で、テレワークをすることになりました。
2014年頃から、東京、熱海、広島、福岡のスタッフでは、完全テレワーク化に移行しています。朝、スカイプでミーティングを実施し、サイボウズ、SFA、チャットワーク等を活用して、テレワークですべての業務を実施し、当協会主宰カンファレンスの時だけ、全員が東京に集まるという状態を、6年程度続けています。
さらに現在は、フレックス制度も取り入れ、かなり自由度の高い働き方をしています。
協会設立への思いと取り組み
日本の働き方の問題点として、生産性の低さや、業務が可視化されていないことが挙げられます。そのために、いつも仕事をする人に負担がかかり、良識ある人が倒れていくという、ビジネス界の由々しき状況を見てきました。
このような状況改善のため、また、 テレワークが働き方を大きく変えることを周知する啓蒙活動のために、運営母体となる株式会社ベーシックで構築・展開し、多くの企業で実践してきた、テレワークにも最適な、業務の可視化=責任範囲や評価が明確化できるメソドロジー、『フレーム&ワークモジュールⓇ』を、無償または、安価に世の中に提供し、ワークライフバランスを保って、企業の健康経営に寄与したいという強い思いから、当協会を設立しました。
ただ、2013年の協会設立時には、テレワークなる言葉もなく、ワークライフバランスもまだ下火であり、日本の働き方を変える大きなフックとなる、テレワークのメリットを、企業が理解できませんでした。そのため、運営母体のベーシックが20年実践しているテレワークのメリットを周知させるべく、働き方改革・生産性向上・同一労働同一賃金・ワークライフバランス・健康経営・ダイバーシティ・介護離職の防止・メンタルヘルス等、さまざまな「サブテーマ」を取り上げながら、粘り強く、毎年、連続勉強会を実施し、企業の人事部・経営企画部・経営者に、働きかけを続けました。
社会貢献活動であり、広告予算も限られていたことから、カンファレンスや勉強会への集客はなかなか厳しいものでしたが、2018年の、環境省への温泉地でのワーケーションのコンテンツ開発調査によって、企業や受け入れる温泉地側にも、かなりメリットが知られることになりました。現在では コロナウイルスによって、多くの企業がテレワークに取り組むこととなりましたが、具体的な取り組み方法がわからない企業も未だ多く、協会では当初の思いと変わらず、企業一般に、 無償講座や無償カンファレンスを実施し、ノウハウを無償公開しています。
今後は、より一層、効果的なテレワークのノウハウを提供するため、一部有料講座も提供しながら、企業に一過性ではない、効果的なテレワークを普及定着させたく、
ひいては、温泉地や国立国定公園でのテレワーク、また、温泉地への移住(リモートワークによって、都会からの移住者が増加傾向)を支援し、都市部への一極集中から、地方の活性化を図りたいと考え、今後も、環境省の温泉地や国立国定公園でのワーケーションへの取り組みの全面支援、啓蒙活動を実施して参ります。
当協会が提供する内容のご案内(講座・カンファレンス等)
当協会では、テレワーク普及に役立つ内容として、企業を対象とした、
- フレーム&ワークモジュールⓇという、テレワークをするために必要な、業務の可視化とマネジメントのためのメソドロジーの講座を構築
- テレワーク、ワーケーションをテーマとした、連続勉強会、およびカンファレンスの実施
企業の人事部、経営企画、経営者等を対象とした無償の勉強会やカンファレンスを、啓蒙のため、2015年から連続実施しています。 - 当協会の社会貢献活動に賛同していただいた、各省庁の方々も講師としてカンファレンスに登壇
2019年度は、第4回カンファレンス”新しい働き方改革!〜テレワーク&ウエルネス集中力と知的生産性を高めるために〜”をテーマに、総務省・環境省・日本テレワーク協会に講師を務めていただきました。
働き方改革もテーマに絡めて、累計約300社、約1000名が参加してくださり、啓蒙・普及に貢献しました。
温泉地でのオフサイトミーティング・テレワークへの取り組み
温泉地でのオフサイトミーティングやテレワークは、知的生産性が向上するため、2012年頃から、クライアントの新規事業開発研修等を温泉地で実施し、非常に成果が上がっていました。
その経験から、2018年、環境省に”温泉地におけるワーケーションの可能性”を提案し、同年度に、コンテンツ開発調査業務を受託しました。
2019年には、温泉地でのオープンイノベーションの企画を立案し、コンテンツモデルとして採択され、PRESIDENTWOMAN、マリオットホテルの協力のもとに実施。 こちらの内容は、PRESIDENTWOMANプレミア本誌と、Web、環境省のニュースレターにも記載され、今後ますます波及効果が期待できます。
2018年、2019年、2020年には、環境省主催の温泉地でのテレワーク、ワーケーションをテーマに、講師を務めています。こちらでは、観光地や温泉地、不動産企業等へ、ワーケーションやテレワークのメリットを広く伝え、こちらのセミナーの受講者も、累計約500名にのぼります。その後、テレワークを受け入れたいと、個別に相談される企業も多くなっています。
環境省と、日本テレワーク協会を、2019年にお引き合わせしたのも、2019年度の当協会主催のテレワークをテーマとした、無償カンファレンスがきっかけです。
当協会のテレワーク実施環境
テレワークに関する最新情報やノウハウ、コンサルティングスキルを担保するために、以下の項目を実施しています。
- 日本テレワーク協会賛助会員
- 東京都ワークスタイル変革コンサルタント講座修了、コンサルタント登録完了
(代表理事 田原祐子、コンサルタント山浦常宏) - 論文発表による、信頼性や効果の担保
- 代表理事の田原自身が、温泉地でテレワーク継続中
- テレワーク導入の年間契約コンサルティングも複数の企業で実施中
テレワークコンサルティング対象者・対象規模
当協会がご提供するノウハウは、
企業の人事総務部門・経営企画部門・営業部門・技術開発部門等の方々、
東証一部上場企業~地方の零細企業、個人事業主、士業、学校、病院、介護施設等、幅広く活用いただけます。
実際にテレワークのコンサルティング・プロジェクトを実施した企業の数は、現在まで約20社となっています。
協力企業・団体
運営母体及び当協会の無料カンファレンスに、講師としてご登壇いただいた方々・企業
- 神奈川大学特別教授 前横浜労災病院心療内科部長 江花昭一先生
- 同志社大学 政策学部教授 太田肇先生
- JMAC顧問シニアコンサルタント 戸張眞先生
- 精神科医 水島 広子先生
- 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 准教授 藤川佳則先生
- 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授 一條和生先生
- 経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 参事官 伊藤禎則氏
- 一般社団法人国際経営協会 元代表理事 岩崎哲夫氏
- 早稲田大学大学院経営管理研究科 准教授 入山章栄氏
- 内閣府知的財産戦略推進事務局長 住田孝之氏
- DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集長 大坪亮 氏
- 総務省 行政評価局 総務課長 箕浦龍一氏
- 総務省 行政管理局 副管理官 永田真一氏
- 環境省 温泉地保護利用推進室 室長補佐 高橋尚子氏
- 株式会社ダイヤモンド社 出版編集部 編集長 福島宏之氏
- 一般社団法人 日本テレワーク協会 事務局長 富樫美加氏
※肩書きは当時のものです
※詳しくはカンファレンス特設サイトをご覧ください
温泉地でのテレワークにご協力いただいた企業
- 伊豆マリオットホテル修善寺
- PRESIDENT社